飲みたくなるのにやめられない
1973年のピンボールを読みました。
この本は村上春樹さんの第二作目で、処女作『風の歌を聴け』と同様、気だるいなんてこと無い日常が少し暗いトーンで描かれており、過ぎてしまった春休みや夏休みにタイムスリップするような読書体験ができます。
この本の恐ろしいところは、とにかく「ビールが飲みたくなる」ところ。
読み始めたのは先週で、少しずつ家事の合間を塗って、別の本に疲れたタイミングなどに読んでいきました。
まぁビールが飲みたくなる、飲みたくなる。
おかげで毎晩ノンアルコールビールを飲んでしまいました。
2年ほど前に2週間の断酒に成功したことがありますが、そのときには2週間ぶりのビールはとても美味しいものとは思えませんでした。
しかし、ノンアルコールビールは意外と間をあけてもいけます。
むしろ苦味などへの感度が高まっている気がして、美味しく感じてしまいます。
ピンボールが面白かったので、続いて羊をめぐる冒険も読みたいと思うのですが、どうせまた何か食べたくなるんだろうと思います。
羊をめぐる冒険は確か高校生の時に読んだはずですが、ドーナツやサンドイッチが美味しそうな小説だったような…それはダンス・ダンス・ダンスだったかな…
小説は、酒が飲みたくなります。
ちょっと注意して望まなくてはな、と思います。
しかし、小説をやめるというのは、断酒よりも苦しいように私には思えます。
GRDⅣにて。
こういう狭い道というか、隙間が好きです。